ここでは、アーサー王物語を本格的に読んでみたい人にオススメの2冊を紹介します。
本当は手軽なところでは、ちくま文庫から出ている中世文学集T・アーサー王の死(サー・トーマス・マロリー著、厨川文夫訳)から入るのが正当(?)なのかも知れませんが、いかんせん完訳ではないので初めて読む人は混乱すると思います。これから紹介する2冊で予備知識を蓄えて、ぜひ原典を読んでみて下さい。爆笑間違いナシですよ。(え、主旨が違うって?)
アーサー王ロマンス
■井村 君江・著 ちくま文庫
絶版になった 【アーサー王物語〜イギリスの英雄と円卓の騎士団】に新しく『ガレスの物語』を加えて文庫化した本。
アーサー王物語作品群を広くカバーし、原典となったケルト神話やキリスト教の話などをサラリと説明して見せるあたり、流石です。しかもとっても分かりやすく、まさにアーサー王物語入門書としてふさわしい1冊。
文庫なので手ごろな値段と大きさです。1番のオススメです。
爆笑アーサー王
■シブサワ・コウ著 光栄
爆笑三国志など、歴史人物笑史を次々と出してきた光栄、こちらの1冊もまた良い感じです。
どのように良いかと言うと、まずこの本もきちっと基本を押さえてます。基本どころかマニアックなネタまで掘り起こし、登場人物もくわし〜く丁寧に紹介。そして何よりも良いのは、「爆笑アーサー王」の名に恥じず、笑わせてくれる所ですね。そうなんですよ、アーサー王ってめっちゃ笑えるんですよ。十数年前、ちくま文庫のアーサー王を友人に見せながら、「ここ笑えるんだよ、絶対おかしいよ!!」と熱弁をふるった私のハートをみごとにがっちりキャッチいたしました!そうなんだよ、おかしいってば!!
ただ、1つだけ残念なのは漫画チックな挿絵が読み手の想像力を奪うことだと思います。
現在、絶版の模様。興味のある方は中古で手に入れてください。